私は男性で武士でした。
幼い頃から「人を殺す事」を教えられ、剣術の修行は日課でした。
15歳で初陣を果たし、人を斬る事に快感を覚えました。
その年に、13歳の妻を娶りました。
現代では考えられないくらい、彼女は「大人」でした。
19歳の時に、武士の友人に裏切られ、怒りのあまりに友人の背中を斬って殺してしまいました。
当時の武士には、許されない行為でした。
私は切腹しなければならなくなりましたが、自分の望みでもありました。
切腹は不思議な経験でした。
斬った腹が熱いだけで、痛くはないんです。
介錯の必要も無く、自分で頚動脈を斬りました。
眠るように意識が消えて行きました。
死にたいと思う気持ちが決まっていれば、苦しみなんか無いんです。