私は23歳のアメリカ人の男性でした。
戦争が始まって、日本が中国でしていることを知って、怒りを覚えました。
ナチスがユダヤ人にしていることを知って、迷わず兵役に就きました。
自分の国であるアメリカを、誇りに思っていました。
日本やドイツのしていることを「殺戮」と感じるのに、自分が日本人を殺しても、殺した、という意識はありませんでした。
私は頭を撃ち抜かれて、即死しました。
けれど、苦しいんです。
死にたくなかったんです。
身体から魂が抜けないんです。
軍医が死亡確認をしても、死んだことが信じられないんです。
仲間に「生きている」と言おうとして、声が出ないのは怪我のせいだと思い込んでいました。
葬儀で牧師の言葉を聞いて、やっと意識が消えました。