先日の診察で分かったことですが、私が生まれた理由は、他の人格とは全く違っていました。
重症のDIDの方は、基本人格を探す事が難しいのだそうです。
けれど、私は5歳の桜が閉じ込められた時に作られた「空想の姉」なのだそうです。
これは珍しい事では無いそうです。
10歳未満の子供が転校などで、孤独な想いをした時、幽霊と遊んだ、という体験談があります。
耳にした人は多いと思います。
新しい環境に慣れると、現れなくなる幽霊は、怪談には当てはまらないんです。
精神科医に言わせると、これが「空想の友人」の正体なのだそうです。
私は「空想の姉」で消えるはずだったんです。
けれど、5歳の桜にとって「空想の姉」だけでは、自分を支えることが出来なかったんです。
無意識に人格を作ってしまったそうです。
私も「空想の姉」から人格に変化してしまったんです。
私が、元は「空想の姉」だったから、基本人格が「5歳の桜」だと知っていたんです。
「空想の姉」が人格になってしまうのは、珍しいことだそうです。
実年齢よりも年上の人格が多い患者は、守ってほしいという願望の現われだそうです。
年下の人格が多い患者は、甘えたいのだそうです。