この時、男性に生まれていました。
アルコール中毒などでは無かったのですが、好きな方だったので、禁酒法は辛かったんです。
それで、マフィアから酒を買って飲む事もしていました。
法律の方が間違っているように思って、仕事を捨てて自分も売る側になりました。
この時、妻とは別れました。
その方が収入にもなったし、酒を簡単に安く手に入れられました。
それから、新しい女を妻にしました。
美しく奔放な女性、と言えば聞こえは良いけれど、外見が美しいだけの「あばずれ」だったと思います。
けれど私は、この妻も、新しい生き方も、スリルに溢れたもののように感じました。
とても楽しんでいました。
禁酒法が終わる事など、考えていませんでした。
しかしマフィアとあの「アンタッチャブル」の抗争が始まりました。
その後、禁酒法は無くなりました。
私が晩年、貧しい日を送り、孤独に死ななければならなかったのは、書くまでも無いと思います。